八王子市新町――その魅力は「八王子の高等学校発祥の地」
明治初頭、粗悪な輸入染料によって品質が低下し、八王子織物の評判がすっかり落ちてしまいました。これに危機感を持った事業者が集まって設立されたのが「八王子織物染色講習所」。1886年、新町に置かれました。1903年に東京府に移管され「東京府立織染学校」となりました。
その後、千人町に移転して「東京府立八王子工業学校」と改称。
通称「八工(はちこう)」は、八王子市内で最も古く、東京都全体で見ても日比谷高等学校に次ぐ長い歴史を持つ高等学校だったのです。
2010年に閉校となりましたが、校地は現在、都立八王子桑志高校として活用されています。
桑志高校は、日本初の「産業科高校」として、デザインとコンピュータに特化した教育が行われています。八王子織物の技術と品質管理の精神が、現代に息づいていますね。