八王子市中町――その魅力は「柳流れる黒塀通りの街並み」
中町はずっと「怖いところ」という印象でした。客引きが道路にたむろして、男性の酔客が千鳥足。風俗店もチラホラ。女性が気軽に足を踏み入れるようなところではありませんでした。
ところが、10年くらい前から、雰囲気が変わってきました。迷惑防止条例や暴力団排除特別強化地域に指定されたこともあるでしょうが、「黒塀通り」が整備されたことも大きいと思います。
織物産業の隆盛で、八王子の花街は殷賑を極めました。ところが昭和30年代に入ると、織物産業が衰退し、これにともなって花街も衰微していきました。
近年、古い町並みを残そうという機運が高まり、一帯は「八王子花街・黒塀通り」として整備されました。石畳の舗装、「黒壁」の塗装、街頭の整備、柳の植樹などが行われて、趣ある町並みが再現されました。
また「八王子まつり」などで芸姑さんの芸が披露されるなど、しだいに八王子の伝統に根ざした存在になってきました。2015年には、八王子花柳界や芸者衆を題材とした「東京ウエストサイド物語」も放送されて、さらに知名度が上がりました。